億男に出てくる古典落語【芝浜】ってどんな内容?わかりやすく紹介!

億男に出てくる古典落語【芝浜】ってどんな内容?わかりやすく紹介!

先日、映画「億男」を見てきました。

その際に、物語を通して何度も出てきた落語シーン。話されていたのは、毎回「芝浜」でした。

しかし、映画の中では芝浜がどんな物語か?の解説がなかったかと思います。

私はその話を知っていたのですが、一緒に見に行った旦那は知らなかったようで終わって家に帰ってから内容を話すとそういうことね。と^^;

そこで、この記事では芝浜の話を紹介していきたいと思います。

芝浜のあらすじ

落語の高座

江戸時代、魚屋をやっている大酒飲みの怠け者、熊という男がいた。

熊は、芝の浜に魚を仕入れに行きそれを売りさばいてまわるような商売をやっていたが、仕事の合間に酒ばっかり飲むようになり仕事も適当に、だんだん怠けるようになり、しまいには商売にもいかなくなってしまった。

そんな日々が一月ほど続いたある日。

 

かみさん
起きとくれよ、お前さん、起きとくれよ!
ああ?なんだよお起こしやがって
かみさん
何ってあんた、お願いだから商売行っとくれよお、明日から商売にまた行くから今日はしこたま飲ませてくれって、昨日の夜約束したじゃないかい

 

んん、、商売なんかあ、いやだよおれあ
かみさん
そんなこと言ってないでお願いだから商売行っとくれよ熊さん、ねえ起きてちょうだいよ、起きてちょっと!

とおかみさんに叩き起こされ、外はまだよも空けておらず暗いなかしぶしぶ商売に出かける熊さん。

おかみさんは、やっと亭主が商売に出かけてくれてほっとしたのか眠気が襲ってきてうとうと…そのまま眠ってしまった。

すると、

ドンドンドン!ドンドンドン!

と戸を叩く音が。扉を開けてみるとそこには熊さんの姿が。

はあ、はあ、誰かおっかけてきてやしないかい!
かみさん
えっ、どうしたんだい、誰も追っかけてきてなんかいないよ

家につき一息ついた熊さんは今日起こった出来事について話し始める。

浜についたはいいが、かみさんの起こした時間が早すぎてまだ問屋もなにも開いていなかったので夜が明けるまでひまを潰していた。

そしたらだんだん眠気がやってきて、これじゃあいけないと思い浜に入って顔を洗ったそうだ。

浜から出ようとすると何かが足にひっかかる。見れば足にひもが絡まってしまっているじゃあないか。

紐をたどってみるとなんと財布がでてきた。中にはなんと50両。

思わず懐にしまって一目散で家に戻ってきたという話だ。

 

50両あれば商売なんかするこたあない、うめえ酒飲んで、うめえもん食って、いいものきて暮らせるよう、今まで苦労させちまったな!

そう言ってお金は一度かみさんに預かってもらうことになり、酒をのみ眠ってしまった熊さん。

 

かみさん
起きとくれよ、お前さん、起きとくれよ!起きて商売行っとくれよお
ああ?なに言ってやがんだい、商売なんてえいかねえよお

起き上がり、友達を5人6人も連れてきてめでたいことがあったからと言って飲み食いの宴会に。

そしてお酒が入りまた寝てしまった熊さん。

 

かみさん
ちょいと、起きとくれよ、お前さん
んあ?もうみんな帰ったかい
かみさん
帰りましたよ、ところで、さっきからめでたいめでたいって言ってたけど一体なにがめでたいことがあったんだい

というかみさんに熊さんはきょとんとして

何って…あったじゃねえかい
かみさん
まあめでたいならそれはなんでもいいけどさ、それよりどうすんの、宴会でいろいろあんなに頼んじゃって…お金はどこから出すんだい
どこって…あそこから出せばいいじゃねえか
かみさん
あそこ?あそこってどこだい
50両の入った財布だよお、お前に預けたじゃないかい
かみさん
いやだねえ、なんだいそれ。そんなの知らないよ、わたしゃ預かってないし第一なんでお前さんがそんな金持ってんだい
なんでってえ、拾ったんだよ、芝の浜で今朝
かみさん
今朝?何言ってんのお前さん、今朝芝の浜なんて行ってないでしょう。昨日の夜、今日こそは商売に行くって言ってたからわたしゃ起こしたのにお前さんはいつまでも起きずにいただろう。お天道様が高くなってきちゃったから、商売行ってくれよ、って起こしたら行くわけねえだろって言って友達つれてきてどんちゃん騒ぎしちまって…あ、お前さん今朝夢の中でニヤニヤニヤニヤ笑ってたねえ、商売もしないで金ばっか欲しい欲しいって言ってるからそんな夢みるんじゃないか

にわか信じ難かった熊さんだったが、あまりにかみさんがしらをきるもんだから夢だと信じずにはいられなかった。

そうすると残っているのは宴会で散々飲み食いしてしまった代金の支払い。もう家には何かを質に入れないと、宴会の代金も払えない状況だった。

 

かみさん
情けないねえ、もうどうすんだいこれ…
す、すまねえ、俺だってお金があると思ったからこんなことしちまったんだよ。もう、明日からお酒はやめて一生懸命商売するよ、だから今回はなんとかしてくれ、頼む

そう言って、今回の夢に相当懲りたのか、その後本当にお酒を絶った熊さん。

商売の方も朝から晩までみっちりと夢中になって働いたそうな。

3年の月日がたったころ、その甲斐あってそれまでの借金はすべて返し家には少しの蓄えと表通りに小さな魚屋の店を構えるほど繁盛していた。

その年の大晦日のこと、夫婦水入らずで話していると

 

かみさん
お前さんにぜひとも、見てもらいたいものがあるの

そんなことを言って、古びた財布をだしてきたおかみさん。

 

かみさん
見覚えないかい?

そう聞かれてもいまいち思い出せない熊さんに、その財布が3年前に芝浜で拾ってきた50両の入った財布だということを打ち明ける。つまり、あれは夢ではなかったということである。

 

やあっぱりそうかい…!!おかしいと思ったんだよあんなはっきりした夢ないもの
かみさん
そりゃ、わたしだってあの苦しい時に50両を拾ってきてくれてほっとしたよ、でも…

その訳を話し始めたおかみさん。

50両をどうするか聞いた時、うまい酒飲んでうまいもの食って商売もやめると言い出したから、心配になった。商売をやめたのにいきなり羽振りがよくなると世間からもおかしいという声があがるだろう。

しかも拾ったお金を使うなんておかみにばれたら許してはもらえない。そう思い、亭主にお酒を飲ませて寝かせたあとに大家さんに相談に行ったらしい。

そこで、そのお金は奉行所に預けてひたすらに財布を拾ったのは夢だったと熊さんに説明をしたそうだ。

一年経って持ち主が見つからなかったため、拾った人が使っていいという許しがでたけれど、せっかくお酒をたって商売を頑張っている亭主に50両を見せたらまた商売をやめてしまうかもしれない。

そう思い言い出せなかったという。

しかし3年がたった今、もうお酒に飲まれる人でもないということがわかっていたから今回打ち明けたのだと。

 

かみさん
連れ添った女房に嘘つかれて、ほんとに悪いことをしたねえ、ぶつなり蹴るなり気の済むまでやってくださいな、そのあとはどうか許してください

と泣きながら話すおかみさんに熊さんは

 

とんでもねえ、おめえが嘘をついていなかったら今頃おれの首はくっついてないかもしれねえ、ありがてえ

そんな熊さんに、3年ぶりに一杯お酒をすすめるおかみさん。

お酒を飲もうとしたまさにその時、ふとその手を止めるくまさん。

 

やっぱり…飲むのよそう…また夢になるといけねえ

 

 

 

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